剣道講座
其の二十二
敗北の重要性
凛に敗北したことで、初めて“自分の剣道"を見つけた珠姫。敗北は彼女に成長するキッカケを与えたのだ。今回は、珠姫を例に、敗北について考えてみたい。
人間形成を理念として挙げている剣道において、敗北とは“道"の途中で、石やバナナの皮で転ぶようなもの。ここで大切なのは、どう起き上がり・立ち直るか。なのだが、小さいケガで済みすぐ立ち上がる人もいれば、大ケガを負いしばらく立ち上がれない人もいる。すぐ立ち上がるかどうかのタフネスさ=心の強さは、そうした経験を重ねることで鍛えられるわけだが、これまで負け知らずであった珠姫の場合、得意分野での大ケガはあまりにショックが大きかったようだ。
だが彼女は、仲間との剣道でその楽しさを、凛というライバルの存在で、内に秘めた負けることの悔しさと勝利への執念を知った。何より、“負けたことに向き合う"強い心を手に入れ、復活を遂げた。まるで、傷ついても何度でも立ち上がるブレイバーのように……。復活した珠姫は、果たして凛に一矢報いることができるのだろうか?
■ページTOPヘ
■バンブーブレード
(c)土塚理弘・五十嵐あぐり/スクウェアエニックス・バンブーブレードパートナーズ